❤〈沖縄県版〉教育現場における「ミニ・生命のメッセージ展」開催の提案
❤生命のメッセージ展とは
人が暴力的に生命を奪われることなく精一杯生きることが出来る社会を夢見ています。
戦争はない、殺戮はない、犯罪はない、被害者の生まれない世界。
しかし現実には多くの生命が犯罪や社会の不条理のもとに生命を断ち切られています。
ひとつとして忘れることの出来る生命はありません。
彼らの生きた証を私たちがたどれば亡くなった生命がそのことを教えてくれるはずです。
メインの展示は犠牲者一人ひとりの等身大の人型と彼らの遺品の「靴」。靴は彼らの生きた証の象徴です。
人型には一人ひとりの素顔や遺された家族の綴ったメッセージが添えられています。
多くの人々が現実を知り生命の重さを考えてもらうために、日本全国、そして世界各地へと巡回展をしています。
私たちは人型となった犠牲者たちのことを、生命の大切さを伝える「メッセンジャー」と呼んでいます。
一人でも多くの人が「メッセンジャー」に出会って頂きそのメッセージをうけとめて頂きたいと願っています。
【 後 援 】
警察庁、文部科学省、国土交通省、法務省
❤赤い毛糸玉
会場では、来場者一人一人に、「命への愛おしさ」を赤い毛糸に託してつなげていただいています。
10センチの赤い毛糸を結んでいただいた毛糸玉は、現在「くすだま」ほどの大きさになり「生命のメッセージ展」のシンボルとなっています。
❤赤いハート
❤〈沖縄県版〉教育現場における「ミニ・生命のメッセージ展」開催の提案
(特定非営利活動法人いのちのミュージアム)
令和5年4月1日
1.提案の背景
日本国憲法は国民の自由に生きる権利を保障しています。中でも生存権は万人が生きる権利をもっているという信念をあらわす語句であり、とりわけ他者の手で命を絶たれることは、基本的人権の侵害の最たるものです。しかし、現実の世界では、飲酒運転や無謀運転による交通殺人、通り魔殺人、いじめや部活動に起因する自殺を初め、多くの人間が理不尽な理由で貴重な命を奪われています。
全ての国民が、これらの事件の被害者になることなど望むべくも無く、被害者が後を絶たないという事実は、「あなたも被害者になり得る」ということを示しています。
それでは、「自分が被害者になる」ことを避けたいとするならば、何が出来るでしょうか?残念ながら、いくら注意し行動しても、突然襲ってくる無法者による殺戮から身を守ることは出来ません。
では、被害者になることを避けることが出来ないならば、「自分は加害者にならない」ということが「唯一の被害者にならない方法」になると言えるのではないでしょうか。社会を構成する全ての人間が、「自分は加害者にならない」という「実践可能な行動」をとれば、加害者のいない社会、即ち、被害者を生み出さない社会が出来上がり、結果として、あなたは「被害者にならない。」と言えることに他成りません。
それでは、「自分は加害者にならないという決意」の動機付けはどのように出来るのか? 一つの回答は、「被害者の苦しみ、家族の悲しみ、友人の嘆き」など、被害者等の心情を深く理解することであると言えます。
「特定非営利活動法人いのちのミュージアム」(以下「ミュージアム」)では、飲酒運転者や、通り魔、リンチ殺人、一気飲ませ、医療過誤、いじめや部活動に起因する自殺などにより、理不尽に「生きる権利」を奪われた犠牲者を等身大の人型パネル(「生命(いのち)のメッセンジャー」)として各地に派遣し、家族のメッセージや生きた証の靴と一緒に展示して、命の重みを人々に伝え、被害者も加害者も生み出さない社会の実現を夢見ています。
ミュージアムではこれまでに、47都道府県の250を超える会場において展示会を実施し、35万人を超える市民の皆さんに「いのち」について考える機会を提供して参りました。現在では、犯罪被害者等支援、人権尊重の啓発、道徳教育や矯正更生教育、飲酒運転の根絶を目的とした活動において、その成果が認められるようになっております。
この提案書は、いのちのミュージアムが行う「生命のメッセージ展」の小型版(以下「ミニ・メッセージ展」)を小中学校、高校、大学などに派遣し、生徒・学生を始め教職員や保護者の皆さんにいのちの大切さを訴え、犯罪・いじめ・自死の無い沖縄社会を生み出すための「種まき活動」を、教育現場でさせていただくものです。
2.実施の具体的内容
(1)開催の受託と運営
市町村、PTA 及び関連団体、及び学校からの委託をうけて、いのちのミュージアムが実施することとします。
設営、撤収などの運営にあたっては、実施校の近隣に住む生命のメッセージ展会員又は生命のメッセージ展の運営経験を有する賛助会員が立ち会うことを条件とします。
(2)ミニ・メッセージ展用のメッセンジャー・チームの編成
現在全国各地で行われているフル・スケールのメッセージ展には150名を超える
(令和5年3月現在)メッセンジャーが参加しています。令和4年度に生命のメッセンジャー沖縄下宿が発足し、現在、那覇市内には52名のメッセンジャーが常駐しておりますので、沖縄県内のフル規格としては52名でのメッセンジャー展の開催が可能な状況ですが、本提案においては、20名程度のメッセンジャーを編成することを想定しています。メッセンジャーの構成は、生徒・学生に命の大切さを訴えるのに最も力強いメッセージを送る事ができると思われるメッセンジャーを、沖縄下宿メッセンジャーたちの中から選抜して那覇市より派遣することとします。
(3)学校への派遣
学校への派遣に当たっては、事前に学校側に教職員・生徒・学生・保護者などによる 「受け入れチーム」の構成を依頼し、学校内の生徒・学生が実施に主体的に関わる体制が取れることを理想とします。いのちのミュージアムが一方的にメッセンジャーを派遣し、学校側が受動的に対応するに過ぎないという事態は回避することが大切であると考えます。
(4)いのちの大切さを訴える講演、或は、被害者の体験学習
ミュージアムが行うメッセージ展では、ミュージアム館長による講演、或は、被害者の父母や兄弟などによる講演会を行っていますが、ミニ・メッセージ展においても、可能な限りにおいて、このような講演の機会を設けることをご検討頂きたい。県内外に、強盗殺人・少年事件・部活動関連死、ほかさまざまな体験をした遺族が講演の機会を待っています。
(5)展示物と費用展示物リスト
- メッセンジャー、20名程度。但し、展示スペースに応じて対応可とする。
- メッセンジャーの遺品の靴
- 生命のメッセージ展を説明する A1 サイズのパネル 2枚
- 生命のメッセージ展の横断幕(600x1200) 1枚
- その他、オプションとして書籍、CD、オリジナルグッズ等の販売品
<開催に要する費用 >
メッセンジャー派遣費(20名、輸送費、保守保全充当金として)
- メッセンジャー一人あたり3000円、上限最大50,000円
但し、派遣1回につき最長10日間の派遣につき適用します。
<輸送費 ・ 立会人の旅費交通費 >
- 実費を請求させていただきます(輸送費:那覇市〜開催地)。
<講師謝金旅費 >
- 謝金:一時間以内、20,000円を目安としてご対応をお願いします。
- 旅費:旅費宿泊費につきましては、実費をお願いしております(県内外の場合あり)。
(6)求める結果
ミニ・キャラバンを最長10日ほど派遣し、その間に生徒・学生が「生きるという人権」とは何であるのかを「考える時間をもってもらう」ことを狙いとします。
また、学校側からキャラバン派遣の効果の検証結果をヒアリングし、データとして蓄積し、結果の検証資料といたします。
3.更なる発展の考察
本県内の学校にて「ミニ・メッセージ展」が継続実施されれば、その成果は家庭を通じて県民へ大きな影響を及ぼすことが出来ると考えます。
このように考えれば、この「ミニ・メッセージ展」の実施は、学校を単位とした「教育現場」での活動に留まるものではなく、自治体全体の活動として捉えることが出来、市町村内で活動する各種の「市民活動」との関わり合いを持つ事が重要になると思われます。
即ち、この運動の成果がもたらすものは、地域社会の犯罪・いじめ・自死の減少に繋がり、県民生活の「質の向上」を意味することになります。
メッセージ展と同様に、市民生活の向上を目指す運動とのコラボレーションを計り、行政機関をまきこんだ「地域社会生活向上運動の一部」としての位置づけがなされれば、ミニ・メッセージ展は学校から一歩踏み出し、市民生活への貢献が出来、新しい街興しの一つの形となることが期待できます。
これまでに「いのちの授業」として生命のメッセージ展やミニ・メッセージ展を行った学校では、生徒に非常に大きなプラスの影響をもたらしている事が確認されています。
この事実が多くの市町村で体験・確認され、全国に及ぶことになれば、人が安心して暮らせる安全な環境の整備につながることになると考えます。
以上
❤開催申し込み
開催を申し込む場合は、表題に「〇〇〇学校ミニ・生命のメッセージ展開催申し込み」とご記入の上、次の事項を記入の上お申し込みください。日程調整等、改めてこちらからご連絡します。ご不明な点はお気軽にお問合せ下さい。
〈必要事項〉
1、学校名(施設名)・住所
2,開催希望期間(例:〇年〇月〇日〇曜日~〇年〇月〇日〇曜日 〇日間) *第一希望から第三希望の日程をお書きください。
3,設営日と撤収日(例:設営〇年〇月〇日〇曜日 〇時~〇時、撤収〇年〇月〇日〇曜日 〇時~〇時) *開催期間に「含む、含まない」をお書きください。
4,メッセンジャーの数(例:〇名・命)
5,連絡先お電話番号